当初、池を設置して水辺の生き物に触れさせたいという希望がありましたが、設置予定場所が保育者の視線がとどかず危険という難点がありました。そこで園庭内の誰もが見えて園児が自由に行き来できる場所に変更したビオトープづくりで、園児参加型の小さな園庭改善の事例です。
2回のミーティングを重ねて、ビオトープを一般家庭で使用する広さ程度の水槽を3段に設置して水槽の設置高さや内部の高さを変化させることにしました。水槽には園児たちが浜辺から石を拾って敷き詰めています。つまり園児参加型のビオトープづくりとなりました。ビオトープの周りにはシロツメクサの種を蒔き、上段の水槽にはフナとウグイを、中段にはメダカを放し、最下段の水槽にはオタマジャクシ入れています。
テントウムシがきたり、オタマジャクシの卵が孵ったりして園児たちの生き物への興味関心が高くなったようです(写真3,4)。でもフナが一匹亡くなり、悲しい感情の芽生えと共に生き物の寿命について学び、皆で埋葬して感情との折り合いの付け方も学んでいます。
保育者もオタマジャクシの変態に興味を持ち、園児の質問に応えるために図鑑やインターネットで調べることが増えたようですが、園児と共に「なぜ?」「どうして?」「不思議!」楽しんでいるようです。