とうみょうこども園

「生きる力をはぐくむ」を保育・教育目標に掲げるとうみょうこども園。園児は一年を通して戸外中心の生活を送り、風の感触や太陽の匂い、自然の移ろいを身近に感じることを大切にしています。
生きる力、主体性や非認知能力を育む関わりや環境はどうあるべきか。子どもたちが本気で遊びこむことができる園庭を目指し、改善を重ねてきました。
相談の内容は、昨年整備した水路に隣接する築山。子どもたちが毎日登り降りするため固くゴツゴツした形状で、降りる時に滑りやすく転びやすくなっています。安全に楽しく遊べるように山土をかぶせ、形を整え、さらに乳児用の小さな築山もつくろうと考えています。
専門家からは、そのまま残してもう少し様子を見るというアドバイスがありました。築山のてっぺんは泥遊びで穴があいています。鬼ごっこや虫探し、ストライダーで滑りおりたり、冬にはソリやスキーで遊ぶことも。子どもたちが遊びこんだ跡を大事にするという視点です。
または、削ってかたちを整え、黒土や真砂土を足して固めたり、粘性が高い赤土を混ぜた土壌改良剤で固める方法もあります。
乳児用の小さな築山は、大きな築山とは別に、保育士の目が届きやすいところにつくるという提案と、既存の築山は多様な遊びを選択できる環境にあるので、同じ場所で成長段階に合わせて遊べばよいという提案がありました。
さらに、古い蔵があるエリアにビオトープの山をつくってみては、という新たな提案がありました。このエリアは将来的に地域の人が集い、交流する場にしていきたいとのこと。起伏がある地形に水辺や植生を配し、小さな子どもが大人に見守られて遊べるような空間も魅力的です。
環境構成を考える際に大切にしたいのは、子どもが自ら思考して“自分たちの遊び場”にしていく余地を与えることです。ベースとなる8割は整えても、2割くらいは子どもたちの話し合いでつくっていく。多少不格好でも面白い遊び場、子どもたちが自慢できる遊び場になっていくといいですね。

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